2024/4/22(火)第4週「なにをして生きるのか」
あらすじ
のぶが勉強を教わるために柳井家にやってくると、のぶに勉強を教えるはずの嵩は不在でした。そのころ嵩は、昨晩聞いてしまった寛と千尋の会話を思い出し、不甲斐ない自分に腹を立てていました。
千尋はのぶに、幼いころ嵩と一緒に川を泳いで渡った思い出を語り、嵩への感謝の気持ちを打ち明けました。一方の嵩も同じ思い出を草吉に語り、千尋を守ってきたつもりが、自分が守られる立場になった苦しい胸の内をを打ち明けました。
夕方になり嵩が帰宅。しかし嵩は、のぶを待たたことを問い詰められ、千尋と取っ組み合いのケンカを始めました。嵩は千尋に言いました。叔父叔母の家に引き取られて以来、優等生を演じている千尋のことが気に食わないと。
一方の千尋も嵩に言いました。登美子の言いなりになどなるなと。登美子は嵩を利用しているだけなのだと。怒りの収まらない二人の間に、のぶが割って入りました。そしてのぶは嵩に平手打ちを喰らわせるのでした。
第9週 | 第10週 | 第11週 | 第12週 | 第13週
あんぱん|感想あらすじネタバレトップページ
感想
悩める嵩くん
前回の最後、寛先生と千尋くんの真夜中の会話を聞いてしまった嵩くん。
嵩くん、かなりのショックを受けたようです。
どうやら真夜中の会話を聞いてしまった翌日は、のぶちゃんに勉強を教える約束をしていたらしい。
しかし、そんな約束をしていたことも忘れてしまうほどショックを受けたのかも。
それとも、約束したことは覚えていたけれど、勉強を教える気持ちになれなかっただけ?
どちらかは定かではありませんが、のぶちゃんとの約束をすっぽかした嵩くんが向かったのは線路でした。
線路に耳を当てて心を癒す。
今はこんな行為は絶対にNGですが、実はブログ主も子供の頃にやったことがあります。
電車のかすかな振動が伝わってくる感触。
確かに心が落ち着きました。
なので嵩くんの気持ち分かります。
ちなみにリアル嵩くんも同じことをやったそうです。
さて、嵩くんは線路に伝わってくる振動に没入。
ヤムおじさんの声も耳に入らないレベル。
嵩くん、そこまで思い詰めていたのか。
でも、そこまで思い詰めてしまう気持ちも分かります。
嵩くんはヤムおじさんに打ち明けました。
弟を守ってきたつもりでいたが、気がついたら自分が守られる立場にいた。
千尋くんが医者になることをやめたのは、医院の跡継ぎの座を嵩くんに譲るため?
これは切ない。
実は、寛先生と千尋くんの会話には続きがあるのですが、今回はまだ続きの話はおあずけでした。
次回あたり、嵩くんはすべてを知ることになるのでしょうか。
千尋くんの爆弾発言
今回、千尋くんの爆弾発言にすべてを持って行かれてしまいました。
あの温厚な千尋くんが登美子さんのことをこれでもかというぐらいにディスる。
いなくなったと思ったら、戻ってきて母親づらをする。
あの人は兄貴を利用しているだけ。
そんなお袋の言いなりになどなるな。
登美子さんが再び戻ってきたとき、喜んでいた嵩くんとは対照的に千尋くんは複雑な表情を浮かべていました。
そして千尋くんが登美子さんと会話する場面も皆無。
幼い頃にお母さんのことを思い出した千尋くんは「お母ちゃまに会いたい」と言ってましたが、あの気持ちはいつ消えてしまったのか。
あるいは、あまりにも幼い頃に母親と別れたので、登美子さんを母親と思う気持ちが希薄なのかもしれません。
そんな千尋くんにとっては登美子さんは他人に限りなく近い存在。
他人に限りなく近い存在が、上から目線の母親づらをしたら、それは腹が立つ。
千尋くんの立場から見たら、確かに登美子さんは嵩くんを利用しているようにしか映らないはずです。
千尋くん、さわやかな笑顔の裏側にこんな心の闇を抱えていたとは・・・
一方、千尋くんの爆弾発言を聞いてしまった登美子さんもまた大きなショックを受けたはず。
千尋くんにとっては、登美子さんが母親という意識は希薄かもしれませんが、登美子さんにとっては千尋くんも自分の息子です。
愛する息子にそこまで言われてしまった登美子さん。
嵩くん以上にピンチです。
予習レビューと史実のリアルエピソード
のぶちゃんと朝田家の人々
前週で、女学校卒業後の進路を決めたのぶちゃんの受験勉強が始まります。
しかし、これまで勉強を熱心にしてこなかったらしいのぶちゃんの成績は芳しくありません。
当時の学校の成績は甲乙丙丁の四段階評価。
この四段階評価は明治24年から昭和12年まで用いられていたので、のぶちゃんの時代は甲乙丙丁が終わる直前のタイミングです。
さて、のぶちゃんは猛勉強を始めるものの成績は上がらず乙と丙ばかり。
甲乙丙丁の乙と丙なので、仮に数字の四段階評価であれば2と3ばかりということです。
3はまあまあとしても2は微妙、という状況です。
そんな中で、羽多子さんがのぶちゃんに提案します。
嵩くんに勉強を教えてもらえと。
羽多子さんは、嵩くんが医者を目指して最難関校の高知第一高等学校を目標にしていることを誰かから聞いたらしい。
そんな嵩くんに勉強を教えてもらえればバッチリだろうと考えたのでしょう。
のぶちゃんとしても志望校に合格したくて必死です。
のぶちゃん、羽多子さんの提案に乗ることにします。
受験当日ののぶちゃんの活躍
受験勉強の日々から始まる今週は数ヶ月スキップして後半では受験当日も描かれます。
受験当日の朝の朝田家。
のぶちゃんが出発の準備をしていると、そこへ千代子さんと登美子さんの仲の悪い二人が珍しく一緒に血相を変えてやってきます。
その日は嵩くんも受験日です。
ところが嵩くん、受験票を持って行くのを忘れてしまったらしい。
それに気がついた千代子さんと登美子さん、嵩くんが忘れた受験票を持って朝田家にやってくるのですが、朝田家に来れば問題が解決すると考えたのでしょうか。
ここでのぶちゃんの俊足が回収されます。
のぶちゃん、嵩くんの受験票を持つと、嵩くんの受験会場へ全力疾走。
嵩くんに受験票を渡し、嵩くんが受験会場に無事に入ることが確認できると、今度は自分の受験会場へ全力疾走。
幼少期、のぶちゃんは嵩くんのことを守ってやると宣言しましたが、その宣言が早くも回収されるようです。
蘭子ちゃんの恋心
今週、今後の展開へのとても重要なフラグがどこかで立つはずです。
それは、蘭子ちゃんの豪くんへの恋心のフラグです。
恋心のフラグが立つのはカマジイの余計な一言がきっかけです。
カマジイはのぶちゃんの進学に否定的です。
なので受験勉強に苦戦するのぶちゃんにカマジイが言います。
女子師範学校に行かなくてもいい、豪くんを婿をとって石屋を継げと。
このカマジイのまさかの話に、のぶちゃんとメイコちゃんは大笑いで反応
冗談だと受け止めるのでしょう。
ところが、このカマジイの言葉に蘭子ちゃんが本気の反応を示します。
豪くんを困らせるようなことを言うなみたいに蘭子ちゃんがカマジイに反論。
そん蘭子ちゃんの反応を見て、メイコちゃんは蘭子ちゃんがどうしてムキになるのかが理解できない。
ちなみに豪くんは、自分は小学校も出ていないのに難しい勉強をしているのぶちゃんと結婚なんて出来ないと辞退。
そんなやりとりの中で、羽多子だけが気がついているようです。
蘭子ちゃんの豪くんへの気持ちを。
しかも蘭子ちゃんはかなり前から豪くんが好きなようです。
この蘭子ちゃんの恋心は、今後エモいストーリーの中で回収されるの、今週の蘭子ちゃんをしっかりと観察することをオススメします。
第9週 | 第10週 | 第11週 | 第12週 | 第13週
あんぱん|感想あらすじネタバレトップページ
受験票は自分でチェックして。まあ神棚に備える母親も母親だけど。
あーあ、嵩くん、すっかりやさぐれちゃって。
拗ねて、ひがんで、挙句に千尋くんと取っ組み合いの大げんか。
でも、裡にモヤモヤしていたことを全部言吐き出せてよかったかも。
ヤムおじさんの「すっきりしたか?」が、優しい。
千尋くん、登美子さんを「あの人」呼ばわり。
そうだね、千尋くん、二度もお母さんに「捨てられて」しまったんだから。
当の登美子さん、全部聞いてた。
さあ、どうする?