2024/4/11(木)第2週「女三人寄ればかしましい?」
あらすじ
寅子が傍聴した裁判で、母の形見の着物の返還を夫に求める峰子に勝ち目はないのか?穂高は学生たちに考えるよう言いました。寅子、涼子、梅子、香淑たちは甘味処に集まり、峰子が形見の着物を取り戻す方法を懸命に考えました。
いつもは他の学生と群れたがらないよねも、今回ばかりは面々と一緒に考えました。しかしいくら考えても着物を取り戻す方法は見つかりませんでした。寅子は大学に戻ってもとよねは議論を重ね、家に帰っても考え続けました。
一週間が経過し寅子たちは着物は取り返せない、原告は敗訴するという結論を出しました。しかし、結論に納得がいかない寅子は、課外授業として裁判の傍聴することを提案。その提案を穂高は受け入れました。
女子部の学生たちは穂高とともに裁判所へと足を運びました。そして、女子部の面々に傍聴席が埋め尽くされる中、峰子の裁判が開廷。休廷の後、寅子たちが見守る中、裁判長は判決を読み上げ始めました。
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感想
母の形見の返還を求める裁判で、原告の峰子さんを勝訴に導く手立てはないのか。
しかし誰もが諦めムード。
峰子さんが母の肩身を取り戻すことは無理なのではないか。
そんな女子部の面々の議論から見えてきたのは、トラちゃんとよねちゃんの正反対に近い思考のパターンでした。
トラちゃんの思考パターン
他の女子部の面々と同様にトラちゃんもやや諦めムード。
他の学生たちを驚かせるレベルで法律をすみずみまで暗記しているトラちゃんですが、それでも解決策を見出せない。
甘味処で微妙な距離の仲間たちと議論を尽くしても見出せない。
大学でよねちゃんと一緒に判例集と向き合っても見出せない。
家に帰って考え続けても解決策を見出せない。
ドラマの中では一週間にわたって考え続けるトラちゃんの描写は省略されましたが、文字どおり寝ても覚めても考え続けたのでしょう。
そしてトラちゃんはたどり着いた結論を穂高教授に報告しました。
結論は峰子さんの敗訴。
しかしそんな結論を出しながらもトラちゃんは自分が出した結論に納得がいかない様子です。
おそらく結論を出すまでの期限を穂高教授に切られていたのでしょう。
だから期限内で出てきた結論は峰子さんの敗訴でしたが、期限まで時間があればトラちゃんはきっとさらに考え続けたに違いない。
現状をそのまま受け入れず、何か解決策があるはずだというトラちゃんの柔軟な思考パターンがよくわかる一連の描写でした。
よねちゃんの思考パターン
よねちゃんが出した結論も峰子さんの敗訴でした。
しかし、よねちゃんは議論し始めたころから峰子さんには勝ち目がないと諦めきっていたふしがある。
甘味処での議論でも、何らかの解決策があるはずだと議論を尽くす姿勢が見えない。
大学でのトラちゃんとの議論でも、解決策を見出そうと必死なトラちゃんに対して、結論ありきの受け答えをしているようにしか見えない。
トラちゃんが柔軟な思考ができるのに対して、よねちゃんの思考には柔軟性が不足気味?
そして、この柔軟性の不足がよねちゃんの性格を形成しているのかもです。
法律は変えられない、世の中は変えられないと半ば決めつけるような思考をするクセを持つよねちゃん。
その諦念が、いつも怒っているようにしか見えないよねちゃんの性格を形づくっているのではないか。
溜め込んだ怒りのエネルギーを解決策に見出すことに向けたら、よねちゃんの人生は変わるような気もしますが・・・
残念ながら今のところよねちゃんは溜め込んだ怒りのエネルギーを怒りの対象にぶつける武器として法律を学んでいるようにしか見えません。
法律は怒りの対象に復讐するための武器。
怒りの根源となった社会の慣習を変えるために法律を使うという発想が今のところなさそう。
峰子さんのような人を救うために法律が使えるという発想も今のところなさそう。
そして、ちょっとだけネタバレになりますが、怒りを溜め込んでしまう硬直した思考パターンは物語前半の終わりごろにも見てとれます。
硬直した思考のクセを持つよねちゃん、柔軟な思考ができるトラちゃんから何がしかの影響を受けることになるのでしょうか。
追伸:桂馬さん
この先で、間違いなく主人公の天敵になる桂馬さんが今日も健在。
相変わらず甘いものを持っているのは頭脳を酷使する仕事で甘いものが必要からなのか?
それともただ単に甘いものが好きなだけ?
これまでのところ登場場面はごくわずかしかないのにも関わらず、どんなキャラなのかがすでに見えてしまっている桂馬さん。
主人公の天敵として本格登場する日が待ち遠しいです。(笑)
予習レビューと史実のリアルエピソード
久保田聡子の実在モデル?久米愛
寅子の明律大学女子部の先輩・久保田聡子という登場人物は、次のようなキャラクター設定です。
・第6週で寅子と同時に高等試験に合格
・苗字の一文字目が「久」
この情報から、小林涼子さんが演じる久保田聡子の実在モデルは久米愛さんと思われます。
日本初の女性弁護士:久米愛
明治44年(1911年)7月7日、大阪府生まれ。
津田英学塾(現・津田塾大学)卒業後、明治大学専門部女子部に入学。
昭和13年(1938年)明治大学在学中に高等文官試験司法科試験に合格。
昭和15年(1940年)日本初の女性弁護士を開業。
昭和21年(1946年)明治大学短期大学教授に就任。
昭和25年(1950年)各界女性代表10人の1人として政治家の赤松常子らと渡米し、アメリカの婦人問題などを視察。
昭和25年(1950年)秋、日本婦人法律家協会(現・日本女性法律家協会)を設立し会長に就任。
昭和34年(1959年)以降、日本政府代表として合計7回、国連総会に出席。
昭和41年(1966年)津田塾会理事長に就任。
昭和47年(1972年)法制審議会身分法小委員会委員に就任。
昭和50年(1975年)国際婦人年日本大会副委員長に就任。
昭和51年(1976年)死去。65歳。
婦人運動のリーダーとして市川房枝に協力しつつ、主婦として2人の娘を育て、仕事と家庭を両立させる生涯を送った。
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法律が文章でポンポン出てくるためテンポがいい
ただ自分は頭が良くないので理解ができず、
登場人物たちが盛り上がってるシーンで置いてけぼりになってしまったのがもったいなく感じました。
登場人物に分からない立場の人がいて、その人に説明するシーンがあるとか
イラストとかで分かりやすくして欲しいです…
あんみつかな?オール一回生で裁判に臨む。「見に行きませんか。判決を。」流れを変えるか?笹山さん怪訝そう。被告は典型的クズ。判決は?次回へと続く。