2024/4/23(水)第4週「なにをして生きるのか」
あらすじ
嵩と千尋が取っ組み合いのケンカをしたの夕方。往診から帰ってきたひろしが嵩と千尋に告げました。柳井医院の後を継ぐことは考えなくていい。何をしながら生きていくのか、それが見つかるまで必死になってもがけと。
将来自分が何になりたいのかがわからない嵩は、高知第一高等学校を受験することを決意しました。嵩のん決意は登美子の笑顔を見たい一心からのものでした。その日から嵩は、受験勉強に真剣に取り組むようになりました。
そして迎えたのぶと嵩の受験当日の朝。のぶが受験会場に向けて出発の準備する朝田家に、登美子と千代子が血相を変えて姿を現しました。嵩が受験票を忘れて受験会場に向かってしまったと登美子は言いました。
状況を察したのぶは、登美子が持っていた嵩の受験票を受け取ると、全力で走り始めました。そしてのぶは、受験会場にいた嵩に受験票を渡すと、再び走り始めました。そして女子師範学校の受験会場に閉門ぎりぎりで到着するのでした。
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感想
千尋くんの登美子さんへの思い
前回、千尋くんがこれでもかというくらいに登美子さんをディスりました。
「自分たちを捨てたと思ったら戻ってきて母親づらをする」
「あの人は息子を医者にして自分の居場所を作りたいだけ」
「兄貴はあの人に利用されている」
母親からしたら、息子から言われる最も厳しい言葉です。
そんな言葉の数々を千尋くんは嵩くんにぶつけました。
千尋くんは登美子さんをもはや母親とは思っていないことが明らかになりました。
かつては「お母ちゃまに会いたい」と言ってましたが、そんな気持ちは完全に消え失せてしまったようです。
千尋くんの登美子さんに対して抱いている気持ち。
こんなに冷たい感情を持っていたのかと前回は心底驚きました。
嵩くんの登美子さんへの思い
さて、そんな千尋くんの気持ちを知っても、嵩くんの中では今も登美子さんは最愛のお母さんのようです。
今回、嵩くんは高知で一番の難関校に挑むことを決めました。
登美子さんの笑顔を見たい一心から、嵩くんは進路を決めました。
数学の成績が「丁」だというのに。
そして、何のために生まれて何のために生きるのかが決まっていないのに、です。
あるいは、何のために生まれて何のために生きるのかが決まっていないからこそ、こんな決断をしたのかもしれません。
何のために生まれて何のために生きるのかが決まっていないので、登美子さんの笑顔だけが決断のよりどころになったのかも。
否。
やっぱり、登美子さんへの愛情がそれほど深いということなのでしょう。
思えば、嵩くんの漫画入賞を喜んだときの登美子さんの笑顔。
清さんが亡くなる前の回想映像を除けば、登美子さんが母親らしい笑顔を見せた数少ない瞬間でした。
あの笑顔、嵩くんは心の底から嬉しかったのでしょう。
そして、千尋くんがあれほど登美子さんのことをディスっても、嵩くんは相変わらず登美子さんに喜んでもらいたいと願い続ける。
嵩くんの登美子さんへの愛情、それほどまでに深いのかと気付かされる回となりました。
嵩くんと千尋くん
千尋くんが法学の道を選んだ理由、嵩くんも納得した模様。
とりわけ「血を見るのが苦手」という理由には説得力がありました。(笑)
たしかに血を見るのが怖い人が医者になるのは無理というものです。
嵩くんも、千尋くんの言っていることは嘘じゃないと確信することができたかと。
嵩くんは、千尋くんが医者を継ぐことを自分に譲ったわけではないことが分かり、千尋くんもまた嵩くんが勘違いしていたことが分かりました。
これで兄弟間のすれ違いは完全に解決。
しかしブログ主がそれ以上に嬉しかったのは、千尋くんが登美子さんへの複雑な感情を嵩くんに押し付けなかったことです。
兄貴はお袋の言いなりになっているとまで言った千尋くん。
もしかすると、千尋くんはその後もそんな気持ちを持っているかもしれません。
でも、そのことについて嵩くんにそれ以上のことは言いませんでした。
嵩くんの登美子さんへの愛情も理解したらしい。
素敵な兄弟愛が戻ってきてほっとしました。
登美子さんと千代子さん
妙に仲のいい登美子さんと千代子さん。
羽多子さんによれば女な目標を共有すると結束するとの由。
そんな羽多子さんの言葉に反応するヤムおじさんの言葉は悪い予感しかしません。
もし嵩くんが不合格なら結束は崩れる、という言葉です。
悪い予感しかしないながらも笑わせてもらいました。
予習レビューと史実のリアルエピソード
嵩くんの受験勉強
のぶちゃんと同学年の嵩くんも受験勉強に励む日々です。
嵩くんの志望校は高知第一高等学校。
高知県内の最難関校という設定です。
しかし、嵩くんの成績も思わしくありません。
小学校時代は首席の優等生でしたが、中学校に入ってからは成績は落ちる一方。
史実のリアル嵩くんも、田舎ののんびりした小学校では成績優秀だったものの、都会の中学に通うようになってから、優秀な生徒たちの中で埋もれてしまったようです。
さて、嵩くんは特に数学が苦手です。
四段階評価の甲乙丙丁の丁(てい)。
一番悪いやつです。
なので、のぶちゃんが勉強を教わりに来ても、嵩くんは数学はお手上げ。
千尋くんに助けてもらうことに。
先週、千尋くんとのぶちゃんの距離感に心をざわつかせていた嵩くん。
今週もまた心をざわつかせることになるのでしょうか。
そんな中で、嵩くんを医者にするつもり満々の登美子さんは学習環境を整える言い出します。
この登美子さんの言葉に対して千代子さんはカチンときます。
これまで学習環境が整っていないと言いたいのか、というわけです。
千代子さんと登美子さんのバトル、今週も続きそうです。
なお、リアル嵩くんも数学は大の苦手だったようで、0点に限りなく近い点数を取るレベルだったということです。
嵩くんの苦悩
ある日、嵩くんは寛先生と千尋くんの会話を聞いてしまいます。
寛先生が千尋くんにこう訪ねるんです。
嵩くんに医院を継ぐ座を譲るために法学を目指すことになったのかと。
ここまでの会話が聞こえてしまった嵩くんは大きなショックを受けます。
その翌日、絶望した嵩くんは線路へ。
そして、線路に耳をあて少しづつ近寄ってくる汽車の音に耳を澄ませる、という危なかったしいやり方で気持ちを癒します。
なお、この線路に耳を当てる危なかったしい場面は、史実のリアルストーリーが元になっています。
思春期真っ只中のリアル嵩くんは、ある日の夜中に何かに取り憑かれたように外に出ると線路に身を横たえました。
そして線路に伝わってくる振動で我に返り、あわてて線路から出た次の瞬間に汽車が通り過ぎる。
そんな危険極まりないことがあったそうです。
なお、ドラマの中では、嵩くんがレールに耳を当てている現場を目撃したヤムおじさんが嵩くんを線路から引き離し、その直後に汽車が通過。
あやういところで嵩くんは助かります。
高知第一高等学校を目標にした理由
嵩くんが高知県内の最難関校である高知第一高等学校を目標に据えたのには理由があります。
それは、登美子さんの喜ぶ顔が見たい、というもの。
清さんが亡くなって以来、嵩くん情報によれば登美子さんは仮面を被ったようになり心から笑った顔を見せたことがないのだか。
なので、嵩くんの漫画が入選した時に見せた登美子さんの嬉しそうな表情が、嵩くんには忘れられなかったようです。
あの時の登美子さんの笑顔をもう一度。
それが、嵩くんが高知第一高等学校を目標に据えた理由です。
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オールマイティー千尋くんの、意外な弱点。
千尋くんは、血が苦手。
確かにそれじゃ、医者にはなれませんね。
誤解が解けて、良かった。
寛さん、「あの時ああしていればと後悔してほしくない」
何か、あの時ああしていればという後悔があるのでしょうか。
そして、アニマル釜次降臨。
千尋くんから母親としてとても辛い厳しい言葉を浴びたにも関わらず、登美子さんは(少なくとも表面上は)全くこたえてない様子
驚異の鉄メンタル! あまりの毒親ぶりに、もはや清々しささえ感じます
この強靭な精神力と、いろいろな芸事を身につけた才能があれば、時代が違えば自立して活躍できただろうに勿体ないことです
結局は、裕福な義弟や再婚相手に頼るしかない女性の地位の低さ、
父親(ニノ)の死後、この強い母親でなく、幼い崇くんが戸籍筆頭者になる家父長制度、
改めて時代を感じます
気合いだ!はアニマル浜口さん
浜口さん
次の「ばけばけ」に島根県枠で出演しないかなあ、漁師とか石見銀山の坑夫役とか似合いそうなんだけどね
同世代の長州さん・藤波さん・天龍さん・藤原さんも元気なんだからさあ