本放送:2021年11月23日(火)
再放送:2024年12月10日(火)
第4週「1943−1945」
あらすじ
昭和20年(1945年)。るいが生まれてからほどなくして、安子は久しぶりに橘家に帰りました。ひさと小しずは、ひさ自慢のお汁粉をるいに食べさせました。そして、小しずは、安子が生まれた日の思い出を安子に語って聞かせました。
金太も工場の仕事の休み時間を使って駆けつけてきました。安子は、ひさ、金太、小しずと過ごす穏やかな時間を心から楽しみました。そして、ひさと小しずに見送られながら、安子は雉真家に戻りました。
一方で戦況は悪化の一途をたどっていました。東京や大阪などの大都市は米軍による空襲に見舞われ、ついに岡山でも空襲が始まりました。焼夷弾が次々と降る中、安子はるいを抱き抱えながら、必死になって戦火の中を逃げまわりました。
その翌朝、安子はるいを美都里に預けると、岡山の商店街に向かいました。商店街は焦土と化していました。安子は呆然と座り込む金太と遭遇。しかし、ひさと小しずは逃げ込んだ防空壕で命を落としていたのでした。
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予習レビュー
るいちゃんを出産した安子ちゃんが、久しぶりに自分の実家の橘家に帰ってきました。
二代目ヒロインのるいちゃんは、先代の二人のヒロイン(?)であるひささんと小しずさんにお汁粉を食べさせてもらいます。
そして、ひささん、小しずさん、そして安子ちゃんの三代にわたるヒロイン(?)は、戦況が悪化し生活が苦しい中で、束の間の穏やかな時間を過ごします。
さて、幸せな時間の後には必ず悲劇がやってくるのがストーリーテリングの定番です。
四人のヒロイン(?)が、幸せに満たされた時間を過ごしたその直後から、岡山市内でついに空襲が始まります。
さて、この空襲によって安子ちゃんが家族を失うことは事前にアナウンスされていました。
しかし、失う家族が誰なのかは明らかになってはいませんんでした。
安子ちゃんが失う家族は誰なのか、次回に判明します。
今回のドラマの中で描かれる幸せな時間は、安子ちゃんの悲劇のフラグのようです。
感想
今回の前半で描かれた、橘家で安子が生まれた日の回想場面。
橘家の幸せのピークのような瞬間が描かれたことで、ブログ主は嫌な予感がしていました。
何故なら、ドラマは悲劇の直前に、幸福の絶頂の場面を挿入するのが定番だからです。
残念ながら、その嫌な予感は当たってしまいました。
今回の後半に悲劇が描かれるのは覚悟していたものの、胸が引き裂かれるほどの思いをするのは想定外でした。
ひささんと小しずさんの死
安子ちゃんが生まれた日のことを小しずさんが懐かしそうに語りました。
算太くんもまだ幼い頃のこと。
たちばな和菓子軍団もみんな顔を揃え、和菓子軍団の大将の杵太郎さんも元気です。
安子ちゃんが生まれたのは朝。
それだからでしょうか、橘家の居間にも、和菓子工房の中にも明るい日差しが差し込み、それが幸せだった日を強調していました。
そんな日々が、ここ十年ほどの間に少しづつ失われてきたわけですが、ついに一瞬ですべてが奪われてしまいました。
金太さんの悲痛な叫びがしばらく耳について離れなさそうです。
ケチべえさんの死
ケチべえさんの強欲に、清子さんばかりか、人生に達観した吉右衛門くんもが反発するのに驚かされました。
「お父ちゃんじゃない。アコギなケチべえじゃ」
このタイミングで、どうして吉右衛門くんにこんな言葉を言わせるのかと違和感を感じていたら・・・
それには理由がありました。
ケチべえさんは、吉右衛門くんを守って命を落としました。
かしこすぎる吉右衛門くんのこと、お父ちゃんに対して放ってしまった言葉を、彼はいつまでも後悔しながら生きて行くことになるのでしょうか。
ケチべえさんの荒物屋にも火がまわり、赤螺家の幸せな日々も一瞬にして奪われてしまいました。
追伸:清子さんのご実家が京都であることが判明。
三代目ヒロイン・ひなたちゃんの時代の物語の舞台は京都。
京都編では、ケチべえさんの子孫らしきキャラクターが登場します。
今回、清子さんの消息は不明のままでしたが、ご無事なのかもしれません。
そして、清子さんと吉右衛門くんは、京都に移るのかも・・・そうあって欲しいと願うばかりです。
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禍福は糾える縄の如し…と言いますが、前半の幸せいっぱいのシーンと、後半絶望の底に突き落とされるシーンがあまりに天と地の差があったので、しばらくTVの前から動けませんでした。
家族の絆さえいとも簡単に断ち切る戦争、その戦争を始めたのは人間なんですよね。
命をないがしろにしてまで守る正義って一体何だったんでしょう。
空襲で家族を失って慟哭する金太さん…。
甲本雅裕さんの追真の演技に言葉を失いました…。
ただ、慟哭する時の体の震わせ方、何となくお兄さんの甲本ヒロトさんのステージアクションを彷彿させる…。
等と、あの場面には不謹慎な事を考えてしまいました…。
重信六三郎様
どぶねずみが美しく優しく暖かく感じるブルハ直撃世代として私も不謹慎です、「やっぱり兄弟だから似てるなあ」と同じことを瞬時に思いました
吉右衛門ちゃんは、父親に放ってしまったキツイ一言をずっと後悔して生きていくと思います。
そして、母親をずっと恨んで(美登里さんが悪口を吹き込むのか?)生きていくるいちゃん。
数十年後、そんな2人が京都で出会って、お互いがお互いのトラウマを乗り越えるきっかけになるのではないかと思います。
最後の最後で、父親の背中を息子に見せた吉兵衛さん、吉右衛門君が父に浴びせた罵声の事を生涯悔いると思うと辛いです。米軍が投下した焼夷弾は、急ごしらえの防空壕やバケツリレーでしのげるほど生易しい代物ではなかったのです、焼夷弾の威力とその恐ろしさは高畑勲監督のアニメ映画「火垂るの墓」で極めて正確に描かれています。ただこの映画、見るたびに辛くなるので、そう何回も見れないのですが。せめて算太君は生きて帰って来てほしい。予想される戦後の混乱期には、彼のようないい加減だけど明るくて生命力旺盛なキャラクターは必要です。
女性4世代(=おばあちゃん+お母さん+安子+るい)の仲良しぶり、
良かったですなあ。
私事だけど、愚痴にしかならないけど、
私は、物心ついて以降、両親に可愛がられたことが1度もなくて、
両親は「子育ては、嫌だ嫌だ」みたいなことを、いつも言っていたなあ。
きぬちゃんには偶然会った、とは思いたくない。
きぬちゃんちに行く途中で、きぬちゃんに会った、と思いたい。
親友同士、ずっと仲良くね。
人格者の吉右衛門が「お前なんかお父ちゃんじゃない、あこぎなケチ兵衛じゃ!」
と言って、お父ちゃんは茫然。
そのお父ちゃんこそ(杵太郎さんと違って)、
100まで生きるかと思ったお父ちゃんが、
空襲で、吉右衛門を守って死ぬなんて!
おばあちゃんとお母さんも死んじゃって、ほんと、びっくり。
冒頭に書いた、女性4世代の仲良しぶりは、すごいコントラストになっていました。
いつも書くけど、ほんの数十年前まで、
日本人は(というか、人間は)戦争なんていう馬鹿げたことをやっていたんだ。
(/_\;) (/_\;) (/_\;)
(-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
おしまい
事前にアップダウンの激しい物語であることは分かってはいましたが…。
言葉が出ません…。
1話で一気に3人退場するだけでなく、生き残った者たちそれぞれに十字架を背負わせるような死であったことを。
金太さんの目だけがギラギラした憔悴し切った表情がそれを物語っていましたし、鬼気迫るものでしたね。
敢えて前半をほのぼのムードにしたことで日常の尊さをより浮き彫りにしており、今回の悲劇をより強調することに…。
正直次回以降が辛すぎる。だけど明日がどうしても気になる。そんな気持ちです。