2023/10/6(金)第1週「ワテ、歌うで!」

あらすじ

花咲音楽学校の受験に挑んだ鈴子は自信があったものの、合格者できませんでした。鈴子は深く落ち込みました。そんな中、父の梅吉が大阪・道頓堀にできたばかりの「梅村少女歌劇団(USK)」のことを鈴子に教えました。

落ち込む鈴子を梅吉は、USKの公演を幕間に上演する映画館に連れて行きました。そして映画の幕間に上演されたUSKの公演『胡蝶の舞』の舞台に立つトップスターの大和礼子やア橘オイの踊りに鈴子は魅了されました。

落ち込んでいた鈴子立ち直り「梅村少女歌劇団(USK)」の受験に挑もうと決意。その翌日がUSKの試験日であることを梅吉は教えたのです。しかし梅吉は一日読み違えたいたため、USKの試験はすでに終わっていました。

梅丸の事務所で、鈴子は試験を受けさせてほしいと頼み込みました。駆けつけてきたツヤも鈴子の加勢をし、部長の林がしかたなく一曲だけ歌うことを認めました。しかし鈴子の歌声に何かを感じた林は、鈴子の入団を認めるのでした。

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感想

落ち込む梅吉さん

試験に落ちた鈴子ちゃん本人と同レベルか、あるいはそれ以上に深く落ち込む梅吉さん。

落ち込む梅吉さんにツヤさんがピシャリと言いました。

これまで落ち続けてきた自分がかわいそうなだけなんだろうと。

ツヤさんの言葉は一理あります。

梅吉さん自身が映画の脚本がボツにされ続けてきた経験を思い出して落ち込んだのでしょう。

しかし自分自身が繰り返し落ち込む経験をしたから鈴子ちゃんの気持ちが誰よりもわかったとも考えられる。

その証拠に梅吉さんが次にとった行動は鈴子ちゃんへのプランBの提案でした。

梅吉さんが見つけてきたプランBにツヤさんは難色を示すものの、プランBに鈴子ちゃんは食らいつきました。

梅吉さん、やっぱり鈴子ちゃんの気持ちをよく理解していたのでしょう。

しかし、試験日を読み間違えた上に、その読み間違えをあの六郎くんに指摘される梅吉さん。

やっぱり梅吉さんは梅吉さんでした。(笑)

ゴンベエさん

ブログ主の中での注目キャラの一人は、主人公と同様にワケありの過去を持っているらしいゴンベエさん。

記憶を喪失しているらしく素性は今のところまったく不明。

しかし、ゴンベエさんが口にする言葉や立ち居振る舞いから、ゴンベエさんは育ちも良くて教養のある人であることが見え隠れしています。

とりわけ今回、試験に落ちて深く落ち込みながら帰ってきた鈴子ちゃんを迎えるゴンベエさんの佇まいに品の良さを感じました。

ゴンベエさんが最終的に過去を取り戻せるのかどうかはまだ不明。

しかしゴンベエさんのワケありの過去が回収される場面は用意されています。

その日が来るまでのゴンベエさんのストーリーに要注目です。

林部長、大和礼子、橘アオイ

鈴子ちゃんが歌うことを認め、入団まで認めたのは梅丸の林部長という人物。

次週から主要なキャラの一人として登場するはずです。

クセもありそうですが情も深そうな林部長。

話が前後しますが、鈴子ちゃんを魅了した大和礼子と橘アオイも、予告映像にもあったとおり次週には主要なキャラとして登場します。

次週も本作は主人公の幼少期が描かれますが、主人公の生活環境はもはや子供の世界ではなく大人の世界。

そんな大人の世界の登場人物たちが次々と登場する回でした。

今週の振り返り

新しいストーリーの最初の週が終わりました。

今週は幼少期のヒロインが自分がやりたいことを見つけ、その道に進むことが決まるまでが描かれました。

次週も幼少期。

なので、本作のヒロインは幼少期の半ばでやりたいことを見つけただけでなく、進む道まで決まってしまいました。

ちなみに・・・

『らんまん』の主人公の進む道(上京して研究)を決意したのは第5週。

『舞いあがれ!』の主人公が進む道(パイロット)を決意したのも第5週。

『ちむどんどん』の主人公が進む道(上京して料理人)を決意したのは第4週でした。

直近の三つの作品と比べるとスピーディーな展開です。

本作『ブギウギ』の見どころの一つはミュージカルの場面なので、それを見せるために主人公の「決意」を早いタイミングで描いたのでしょうか。

一方で今週は主人公のワケありの過去が小出しにされました。

主人公には幼い頃に亡くなった兄がいること。

ツヤさんに連れられ生まれたばかりの主人公が初めて梅吉さんと対面したとき、梅吉さんが「双子だったか?」と意味深な言葉を口にしたこと。

などなど。

ワケありの過去の小出しは次週も続きます。

次週では、小出しだけでなく六郎くんの変な夢を通じてワケありの過去が真正面から語られたりもします。

そんなワケありの過去が回収されるのは第4週から第5週にかけて。

主人公が自分が進む道を描くまでの過程の描写は一週間で終わりましたが、本作はワケありの過去が回収されまでの過程の描写に時間がかけられるようです。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

史実の中の笠置シヅ子さんは、大正10年(1921年)4月、下福島尋常小学校に入学。

入学を機に名前を「ミツエ」を「志津子」に改名。(のちに「静子」にか改名)

その後、転校を重ね、昭和2年(1927年)3月に南恩加島尋常小学校を卒業しました。

ドラマの中の鈴子ちゃんは親友の一言がきっかけになって花咲音楽学校の受験に挑戦。

一方、笠置シヅ子さんは幼いころから実家の銭湯の脱衣所で歌や踊りを披露し、また小屋掛け芝居で子役を演じることもありました。

そんなこともあり、両親や近所の人から宝塚の話を聞かされた宝塚の受験を決意。

筆記試験と口頭試験はパスしたものの、身長が足りないことを理由に不合格。

しかし笠置シヅ子さんは、試験結果について「落ちた」とは決して言わず「うち、あんなとこ好かんさかいやめてきてしもた」と言い放ったとか。

そして、その頃道頓堀で注目を集めていた「松竹楽劇部」に挑むことに。

ところが目標を切り替えたとき、すでに「松竹楽劇部」の生徒募集は終わっていました。

しかし、笠置シヅ子さんは連日のように「松竹楽劇部」の事務所に通い詰めて入団させてほしいと懇願。

音楽部長の松本氏という人物が、ついに入団を認めました。

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