野球部を応援する結たち / おむすび 第9回

2024/10/10(木)第2週「ギャルって何なん？」

あらすじ

野球部の試合の日を迎えました。その日、結は試合会場に足を運び、書道部の風見や恵美とともに野球部を応援しました。そして迎えた9回裏、3対3で結たち糸島東高校の攻撃で、一打逆転のチャンス。

リリーフとして登板した相手校のピッチャーを見た結は、その顔に見覚えがあることに気がつきました。ピッチャーの名は四ツ木翔也。翔也は145kmの速球で勝利を収め、翌朝の新聞でもその活躍が大きく取り上げられました。

その数日後、結は海辺で翔也と再会。翔也はトマトをもらったお礼にと、大量のイチゴを結に渡しました。翔也の実家は栃木のイチゴ農家でした。翔也の母が食べきれないほどのイチゴを翔也に送ってきていたのです。

一方で結は聖人と仲直りできずにいました。同じころ、ハギャレンの総代・瑠梨は、母の急な出張と父の不在の中、一人ぼっちの夕食を余儀なくされていました。そして夜の天神の街に出た瑠梨は、そこで男たちに声をかけられました。

感想

結ちゃんの周辺の男子たち

結ちゃんの周辺の男子たちが、初めて顔を揃えました。

今回、登場した順に風見先輩、河童改め福西のヨン様、そして陽太くんです。

風見先輩は野球の観戦を始めてからキャラが激変。

もしかすると書道以上に野球を愛しているのではないかと疑うほど。

実際、運動神経さえあれば野球部に入っていただろうと本人は言ってました。

野球部で活躍できるほどの運動神経に恵まれなかったため、やむを得ず次に好きな書道を選んだのかもしれません。

一番好きな道を選べなかった風見先輩。

そんな挫折の経験はどこかで回収されるのか。

それとも風見先輩の設定の一部で終わり、今後のストーリーには反映されないのか。

挫折キャラが大好きなブログ主としては風見先輩の挫折を乗り越えた経験に大いに興味がああります。

でも、そこまで描くほどのキャラではなさそうなことも確か。

風見先輩に興味を持ちすぎて、その後に回収がないとガッカリするので、彼への興味はこれぐらいにしておきます。

次に登場したのが河童改め福西のヨン様。

福西のヨン様が実はすごいピッチャーだったことを風見先輩から聞かされた結ちゃん。

そして、すごいピッチャーであることを実際に自分の目で見ました。

試合終了後、福西のヨン様を見つめる結ちゃんの眼差し。

それまでの結ちゃんのそれとは全く別物でした。

結ちゃんの中で何かが変わった瞬間でしょうか。

さて、福西のヨン様は今回もう一回登場。

すごいピッチャーだと結ちゃんから言われても、すごくないと即答する福西のヨン様。

自分の弱点を知り尽くし慢心しないところはさすがです。

ピッチャーとして実力があるだけでなく、人としても出来ているのかも。

トマトをもらったお礼にとイチゴを持ってくるその気遣いもなかなかの大人です。

「うまいことたらし込んで結婚しろ」と言った永吉さんの気持ち、わからないでもないです。

河童改め福西のヨン様、今回の試合場面とイチゴの場面を機に、ドラマの中での重要度が数段階飛躍しました。

そして陽太くん。

三人の男子たちの中で、本作に初めて登場したのが陽太くんでした。

その陽太くんは前回ホームラン宣言。

ホームラン宣言というより、結ちゃんへの遠回りの告白のようでもありました。

しかしホームランは打てず、凡打に打ち取られる。

結ちゃんをめぐる男子として、陽太くんが福西のヨン様に負けてしまった瞬間を見たような気がしました。

ルーリー

ルーリーの実家の場面が登場しました。

ハギャレンの4人のギャルたちの中でも、米田家以外の人々の中でも、プライベートが描かれるのはもしかするとルーリーが初めてのことでしょうか。

ルーリーはやっぱり孤独な女の子でした。

お母さんは仕事のことで頭がいっぱいで娘のことなんて眼中にないらしい。

お父さんは何をしているかわからない。

家庭内別居状態。

コンビニで買った夕食を一人ぼっちで食べるルーリーの孤独を癒すのは、ギャルたちのプリ写だけ。

ハギャレンが唯一の居場所ということが痛いほどわかる場面でした。

そんなルーリーがピンチに陥って今回は終了です。

予習レビュー

結ちゃんにはお姉ちゃんがいることが第1週で語られます。

そして、結ちゃんがハギャレンにスカウトされたのを機に、結ちゃんがお姉ちゃんに対して複雑な感情を抱いていることが判明します。

実はお姉ちゃんに対して複雑な感情を抱いているのは結ちゃんだけではありません。

聖人さんもまた、長女に対して複雑な感情を抱いています。

今週、米田家の長女・歩ちゃんの過去に何があったのかが語られます。

結ちゃんはお姉ちゃんが嫌い

一方的に距離を縮めようとするハギャレンのギャルたちに向かって、結ちゃんがはっきりと言います。

お姉ちゃんが嫌いだからギャルも嫌いだと。

結ちゃんがお姉ちゃんを嫌う理由ははっきりしています。

お姉ちゃんのせいで両親がケンカばかりするようになったから。

お姉ちゃんこと歩ちゃんが神戸から福岡に来たのは中学三年のとき。

そして結ちゃんが今通っている高校に入学します。

高校に入学し、通学初日に歩ちゃんはいきなり停学処分に。

ギャルメイクで学校に行ったからです。

また入学後、しばらくしてから傷害事件まで起こします。

歩ちゃん、高校一年の時、荒れていたようです。

そんな歩ちゃんにお母さんの愛子さんは理解を示します。

愛子さんは若いころヤンキーだったこともあり、歩ちゃんの気持ちがわかるのかもしれません。

しかし真面目すぎる聖人さんには娘の気持ちがわからない。

そんな夫婦間の長女への認識のギャップが夫婦ゲンカの原因です。

神戸時代、一家は仲良く暮らしていました。

しかし、お姉ちゃんがギャルになってから一家はケンカが絶えない状態に。

それゆえに結ちゃんはお姉ちゃんが嫌い、ギャルも嫌いになリマした。

聖人さんの自責の念

歩ちゃんとことごとく対立し、歩ちゃんに対する親としてのスタンスの違いから、愛子さんともケンカを繰り返す聖人さん。

その聖人さんはまた、歩ちゃんが「非行に走った」のは自分に責任があると考えています。

神戸が阪神淡路大震災に被災してしばらく間、聖人さんは神戸の復興のために必死になって活動していました。

その間に歩ちゃんはギャルになりました。

被災して娘も心が不安定なはずなのに、娘を放置してしまった。

そのせいで娘は非行に走ってしまった。

聖人さんはそんなふうに考えているようです。

なので、結ちゃんが同じ道に進んでしまわないかと心配でならない。

そんな聖人さんの苦悩が今週の重要なトピックの一つです。