らんまん

万太郎の東京滞在最終日 / らんまん 第15回

2023/4/21(金)第3週「ジョウロウホトトギス」

あらすじ

万太郎と竹雄が東京に滞在する最後の日。万太郎はもう一度「かるやき」の屋台に足を運びました。しかしその日「かるやき」の屋台は出ていませんでした。寿恵子と再会できることを期待していた万太郎は落胆しました。

その日、万太郎と竹雄は東京中を歩き回り土佐への土産を買いました。高価な顕微鏡などを買い求め散財する万太郎に竹雄は言いました。万太郎が峰屋の当主になればどれほど遊んでもかまわない。しかし、草は遊びだと。

その日の夜、万太郎と竹雄は牛鍋屋に足を運びました。そして牛鍋屋での食事の後、悪ふざけが過ぎる万太郎を竹雄が問い詰めました。竹雄に責め立てられた万太郎は、自分に当主としての自覚が足りないことを詫びました。

寿恵子のことを忘れられない万太郎は再び屋台に足を運びました。その日の夜は、寿恵子の屋台が店を出していました。寿恵子も万太郎を覚えていました。寿恵子と再会できた万太郎は、もう東京に来ることはないと覚悟を決め佐川に帰るのでした。

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感想

子供の頃以上に子供になってしまった万太郎くん

青年になった万太郎くんは子供のころよりも子供になってしまったとネット界隈が騒ぎになっていましたが、今回の後半の万太郎くんは大人の顔を見せました。

竹雄くんに問い詰められてからずっと神妙な表情を浮かべ続ける万太郎くん。

それまでの子供の頃以上に子供になってしまった万太郎くんの姿がまるでウソのよう。

今回の後半の万太郎くんの表情は次週にも引き継がれるはずです。

この物憂げな表情を際立たせるために、今週の前半の子供の頃以上に子供になった姿があったのかもしれません。

次週はようやく大人になった万太郎くんの姿を見ることができるのでしょうか。

青年期の最初の週

青年期の最初の週が終わりました。

そして青年期の最初の週から今後の展開が見え隠れする、あるいは今後の展開がはっきりと見えるエピソードが満載の週でした。

今後の展開が最もはっきりと見えたのは万太郎くんの「運命の人」との出会いです。

主人公が一目惚れし、しかもナレーションで運命の人だと解釈の余地がないほどの説明。

これほどストレートな主人公と運命の人の出会いはもしかすると『あさが来た』以来?

しかし『あさが来た』の場合は、結婚に至るまでもストレートでしたが、本作の主人公の場合は結婚に至るまでのジェットコースターみたいなストーリーが用意されています。

結婚に至るまでが観る者の心をざわつかせる展開なので、最初の出会いはその真逆の直球勝負で来たのでしょうか。

その一方で、竹雄くん、綾ちゃん、幸吉くんの「三角関係」が暗示されているような描写が最初の週から登場。

この「三角関係」にはさらに身分の差という要素も加わり先が見えない展開です。

主人公と「運命の人」の関係が先が見えすぎているので、ドラマとして盛り上がりに欠けかねないところで「三角関係」でおぎなおうという算段なのでしょうか。

ちなみにブログ主は、主人公と「運命の人」の今後の展開よりも、竹雄くん、綾ちゃん、幸吉くんの「三角関係」の方に心をつかまれています。

次週には「三角関係」の一角のポジションにある幸吉くんが離脱するはずですが、幸吉くんの離脱後も心をざわつかせる展開は続きます。

竹雄くんと綾ちゃんは二人の関係の描写以外でも、二人のそれぞれの心理描写の丁寧さは主人公以上と言っても差し支えないレベル。

ブログ主の中では竹雄くんと綾ちゃんが本作の主人公になってしまっています。(笑)

【史実】リアル万太郎くんの東京から土佐への帰り道

ドラマの中では土佐から東京への往路の説明はありましたが、東京から土佐への復路の説明は省略されました。

実はリアルの復路がとっても興味深い!

というわけで、リアル万太郎くんが東京から土佐へどのようにして帰ったのか、簡単にまとめてみました。

リアル万太郎くんは二ヶ月の東京滞在を終えると、関東地方の植物を採集してから土佐に帰ることに。

そこで足を運んだのは日光。

日光での植物採集を終えると、お供として東京についてきた者にまさかの宣言。

横浜から京都までは船を使わず陸路で植物採集をしながら移動する!

ちなみに往路と同じルートで帰った場合、次のようになります。

・東京〜横浜(汽車)
・横浜〜四日市(蒸気船)
・四日市〜京都(徒歩)
・京都〜神戸(汽車)
・神戸〜高知(蒸気船)

つまり、その大半を蒸気船で移動した

・横浜〜四日市(蒸気船)
・四日市〜京都(徒歩)

を、陸路で戻るというわけです。

というわけでリアル万太郎くんは日光から東京に戻ると横浜までは汽車で移動。

横浜からは東海道を人力車、乗合馬車、そして徒歩で移動し箱根で植物採集し希少な菌類を発見。

その後も東海道を移動し岐阜県の関ヶ原へ。

関ヶ原では伊吹山に登り、ここでも植物採集をしてここでも希少種を発見。

土佐への帰り道だけで一つの物語を紡げそうな旅だったようです。

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予習レビュー

武雄くんの何よりも願いは万太郎くんが峰屋の立派な当主になること。

そして万太郎くんが峰屋の当主としての仕事に心血を注いでくれるようになることです。

だから武雄くんは心配です。

憧れの植物学者と会えたことで舞い上がってしまう万太郎くんのことが。

しかし今回と次週の前半の段階では、武雄くんの心配は取り越し苦労になるようです。

今回、万太郎くんは東京に来ることは二度とないだろうと考えているようです。

そして次週の前半では、万太郎くんは峰屋の当主として生きるつもりであるようです。

憧れの植物学者と会えたことで、万太郎くんは自分の中に区切りをつけたのかもしれません。

しかし…

今回と次週の前半の段階では取り越し苦労だった武雄くんの不安は的中。

万太郎くん、やっぱり植物のことが忘れられない。

峰屋の当主になると決めたことで、自分の中の植物への愛情がどれほど強いのかを自覚してしまうのかもしれません。

次週、万太郎くんの葛藤が始まります。

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    名乗る程の者ではございません様。ご配慮ありがとうございます。あの投稿は失投をホームランされたような物で、ああいう非難をうけるのはこちらにもいささか隙がありました。ともあれこちらの至らなさが原因なので、まあ仕方ないかなと。期待通りの物じゃないからといって批判するのは良くないというのは、尊敬する蓮実重彦先生の言葉でもあったのでちょっと応えたわけです。ただ基本的には投稿するスタンスは変えるつもりはないので今後ともよろしくお願いいたします。

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    ばなななち様

    おっしゃる通りだと思います
    見方なんで人それぞれですし、他人がその見方はおかしいと批判するのはアンタは何様なんだと呆れるだけです

  3. 還暦のたつお より:

    ジョン万次郎=宇崎竜童さん「刺青あり」「曾根崎心中」「突入せよ!あさま山荘事件」このひとミュージシャンだけと俳優としてもいい映画に出てます。あとテレビでは「阿修羅のごとく」

  4. 名乗る程の者ではございません より:

    還暦のたつお様

    謝る必要なんてないとおもいます
    言論は反社会的なことや人権に関わらなければ基本的には自由なんですから、この国では
    むしろ自分は批判的コメントするが他人にによるそれは許さないと堂々コメントしている方がおかしいのですから
    私はたつお様のコメントが好きですし、いろんな情報をいつも面白く拝見していますから

  5. 還暦のたつお より:

    丹善人様、恐らく私の書き込みを批判されているのだと思います。多分あなたのご指摘の方が正しいと思います。いささか愚かでした。まあ自分の期待通りにならないからと言って不満を持つのは見る側の姿勢としては間違っている。今後はいい加減な批判はしないように心掛けたいと思います・

  6. ばなななち より:

    友人としての万太郎と竹雄、当主と従者としての万太郎、切り替わってるのが感じられて面白い
    どちらの立場でもちゃんと万太郎を見ていることがわかるので、竹雄くんだんだん好きになってきた
    万太郎くんの当主として覚悟が決まった表情、熱いです!

    史実情報ありがとうございます
    道中いろいろあって面白そうですね

    他のコメントに私はあまり反応したくないのですが、
    私はそういう物の見え方で、こういう感想の人もいるんだ!で終わりにしてます。
    楽しく朝ドラ見て、他の人の感想も見たいです!
    コメント欄が閉鎖されて、皆さんのコメント見れないのは嫌です!

  7. 丹善人 より:

    ついでにいえば、
    「舞いあがれ」がぐだぐだして、迷走しているとか言ってる人の気が知れない。
    第1回からタイトルバックは変わっておらず、タイトルバック通りに
    物語が進んでいったことは、最初から決まっていたことなので、
    途中でストーリー変更になったわけではない。当初の予定通り。
    そんなことも気がつかないで、自分の希望通りの展開にならなかったからと
    言って批判するのは、いい加減にして欲しい。

  8. 丹善人 より:

    単に、あの花きれいね、と言っただけなのに、花に関してうんちくを語りだす
    人は、ウザいと思う。

  9. 還暦のたつお より:

     名乗る程の者ではございません様。お返事ありがとうございます。「舞い上がれ」確かに小学生時代の五島編を見た時点では「あまちゃん」以来の傑作と思ったけど、あとがグダグダ。ドラマに一貫性がないとね。あといろんな物入れ込み過ぎ。前のドラマがあんなザマだから、過大評価されてるきらいがあるね。短歌も要らなかった気が。迷走するヒロインといえば「半分青い」があったけどあれはあれで楽しめた。余分なもんそんなになかったし。斎藤工さん、間宮祥太朗さん、清野菜名さん、麻生祐未さんなど好きな役者さんが出てたのと、星野源さんの主題歌も良かった。カラオケで高得点出せるくらいマスターしたし。

  10. 名乗る程の者ではございません より:

    まあ、私自身としては「あの花キレイね」と言われた際に「あ~、あれは○○という名前の花だよ」とサラッと言えるような粋なジジイに将来なりたいからね、今のトコこのドラマ好きですぜ

  11. 名乗る程の者ではございません より:

    還暦のたつお様

    コメントへの反応致します
    第三週終了した時点では個人的には「舞いあがれ!」の方が好きでしたし過去に見ないぐらいな名作の予感すらしていました
    いつの間にか私も反省会的なコメントをしていましたが、私がそうなった第一要因はスイーツ短歌のゴリ押しが嫌だったことですね、以前にもコメントしましたが私的にトビウオは擬人化する対象でもなく出汁取ったりネリモノにする食材であり、サラダ食って「このアジアがいいね」などと言うことはくたばるまでないと言いきれますからね
    古典はキライじゃないんですよ、スイーツ短歌が大キライなんです

  12. 丹善人 より:

    やっぱりどうにも理解できないのが「週題」
    そりゃ、植物学者として大成した人の伝記風なんだから、植物名で
    続ける意図はわかるけれど、その植物と毎週のストーリー展開に
    何の関係があるのだろうか。週題を見て、その週の展開が予想できたり、
    振り返って、週題から内容を思い出せるのか。

    ちむどん、の時も、沖縄料理を並べてたけれど、あのときも、まったく
    中身と関係なかったというか、その料理が物語の重要アイテムだった
    とかは、ほとんどなかった。まあ脚本家自体が料理に関心無くて
    単に並べただけだったけれど。

    こちらの物語、やっぱりついていけないのが、主人公が、この花の名前は
    何というのだろうか、というのが原点だったけれど、そんなに名前を
    知りたい物だろうか。毎日最後に花が登場しても、こちらは、フーンで
    終わってしまって、翌日にはもう忘れている。花の名前にまったく興味を
    覚えない。それこそ、この花の名前を僕はまだ知らない。将来的にも
    知ることはない。
    世界を回って(まあ、回ることはないが)日本で見たのと同じ花を見かけても、
    別に気にも留めることなどないだろうし。まあ、ラフレシアなど見ても、
    食べられてしまいそうで、恐ろしい、というのが先に来るから恐怖感しか
    浮かんでこないけれど。

  13. 名乗る程の者ではございません より:

    ところで田辺誠一画伯のスケッチシーン放送はいつ頃になりますか?

  14. 還暦のたつお より:

     このドラマ「舞い上がれ」に比べてネットでの否定的評価が少ない。これは神木君の演技力、存在感に依る所が大きいですね。前作の福原さんも健闘はしていたんだけど。宮崎駿監督をして天才と言わしめた神木君と比較するといささか気の毒。あと脚本家のリレーもちょっと無理があったような。でも「舞い上がれ」好きな所も結構あったんだけどね。
     目当てはかるやきじゃなくておなご。峰屋の当主=必ずしも植物狂いの万太郎さん、じゃない。
    顕微鏡高いだろうな。やっぱり酒色に溺れるよりたちがわるい。(下戸だし特定の女性にしか興味ないので有り得ない)
    でも牛鍋屋では峰屋の酒を褒めてもらって大判振る舞い。時折造り酒屋当主としてのマインドが顔を出す。ウィキペディアで牛鍋をサーチするとすき焼きと出る。どうもレシピが厳密なのがすき焼きで、割りしたで具材を煮るのが牛鍋?本当か?でも最後にあの娘に会えて良かった。でもどうせまた上京するぞ。

     

  15. 名乗る程の者ではございません より:

    「あの花」大好きなワイにとっては超平和バスターズ実写版のめんまとゆきあつの二人が同じシーンに出ているだけで感無量だわ
    多分「あの花」実写版はもう見れないんだろうね、ぽっぽの中の人が出ているから

  16. 還暦のたつお より:

    よるは去った様、この二人もはやバディですね。

  17. よるは去った より:

    竹雄「バレバレだす・・・・・・・・・・・。」

    竹雄君は奉公人というより、万太郎君の良き女房役?

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