らんまん

万太郎と綾を結婚させる / らんまん 第17回

2023/4/25(火)第4週「ササユリ」

あらすじ

東京から戻った万太郎は峰眠れない日々を過ごすようになっていました。そんな万太郎の姿を見ながら竹雄は後悔していました。東京に滞在中、峰屋がなくなったら自分たちはどうしたらいいのかと万太郎を問い詰めたことを。

万太郎の本心を竹雄から聞かされたタキは万太郎を遣いに出すと、万太郎の部屋の中に入ってみました。そこには万太郎が東京で買い求めてきた大量の本や顕微鏡がありました。タキは初めて万太郎の本心に気づきました。

万太郎の本心を知ったタキは、万太郎と綾を呼びつけました。そしてタキは二人に告げました。万太郎と綾は夫婦になり、二人で峰屋を支えよと。万太郎と綾は姉弟ではなくいとこであることをタキは打ち明けました。

万太郎も綾もタキの言葉に反発するものの、夏には祝言をするとタキは言い切りました。万太郎は必死になって綾をかばいました。竹雄に対して、綾に気持ちを告白し綾と一緒になれと言いました。そんな中、綾が家から姿を消してしまうのでした。

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感想

前回までブログ主の中での主人公は竹雄くんでした。

しかし今回ようやくブログ主の中で、万太郎くんが物語の主人公のポジションに立ちました。

ついに「主人公」になった万太郎くん

万太郎くんと綾ちゃんに夫婦になれというタキさんのまさかの言葉。

事前にこんな展開になることは知っていましたが、その現場を実際に目にすると衝撃は意外なほど大きい。

しかし、タキさんの言葉そのものよりも、万太郎くんの態度に心を動かされました。

必死になってお姉ちゃんをかばおうとする万太郎くん。

これほどまでにお姉ちゃん思いだったのか。

自分の人生を犠牲にしてでもお姉ちゃんをかばおうとする万太郎くん。

前週の「ゲコゲコ」していた万太郎くんからは想像すらできなかった姿です。

お姉ちゃん思いに加えて、万太郎くんの中には強い自責の念もあるのでしょう。

自分が峰屋の当主の仕事に専念さえしていれば、お姉ちゃんはこんな目に遭わなく済まなかったはずだと。

しかしその一方で、どうして自分は峰屋の当主として生まれてしまったのだという気持ち。

どうして自分はこの世に生まれてしまったのかと思い悩んだ幼年期に次いで、自分の存在意義が見いだせなくなる万太郎くん。

こんなときに「天狗」がいてくれたら・・・

と、ここまで書いて気がつきました。

「天狗」のような役割を果たす人物が今週中に登場することを。

今週登場する「天狗」のような人物とは

今週の後半に登場する「天狗」のような人物とはジョン万次郎のことです。

ジョン万次郎が今週のどこかで登場することは事前に知っていましたが、ジョン万次郎のドラマの中で立ち位置が見えませんでした。

しかしやっとわかりました。

坂本龍馬がチビ万太郎くんの「天狗」なら、ジョン万次郎は青年になった万太郎くんの「天狗」なのだろうと。

ちなみに、今週の後半に登場するジョン万次郎は万太郎くんに言います。

後悔する人生を送るな、みたいなことを。

お姉ちゃんをかばいたい一心から、今の万太郎くんは半ば破れかぶれになって植物学の道を捨て、当主になろうとしています。

その選択で一時的にはことは収まるでしょう。

しかし、いつか間違いなく万太郎くんは自分の人生の選択を後悔することになる。

今の万太郎くんはとても危険な状態です。

道を踏みはずしかけていたチビ万太郎くんを救ったのは坂本龍馬でした。

同じく道を踏みはずしかけている万太郎青年を救うのがジョン万次郎のドラマの中での役割のようです。

綾ちゃんと竹雄くん

万太郎くんと結婚しろとタキさんに言われた綾ちゃんが、思わず口走りました。

自分には好きになった人がいるのだと。

その綾ちゃんの言葉を聞いてしまった竹雄くん、ショックは大きかったはず。

しかし竹雄くんは立場上そのショックを顔に出すことはできない。

竹雄くん、今回もまたつらい立場に立たされています。

一方、竹雄くんの胸の中にある綾ちゃんへの想いを察していた万太郎くん、さすがです。

東京で竹雄くんが綾ちゃんのためにカンザシを買ったときに、万太郎くんは竹雄くんの気持ちに気がついたのか。

それとも、それ以前から竹雄くんの気持ちを見抜いていたのか。

朝ドラの主人公は恋愛感情にうといのが定番のキャラ設定。

他者の恋愛感情だけでなく、自分の中にある恋愛感情の正体もわからないというのが朝ドラの主人公あるあるです。

ところが万太郎くんは、東京では自分の恋心もはっきりと自覚していました。

この点で万太郎くんは異例の朝ドラの主人公のようです。

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予習レビュー

前回、万太郎くんは東京から戻り、これから家業に専念すると宣言。

峰屋の面々を安心させたものの、竹雄くんだけは安心するどころか不安になるばかり。。

なぜなら万太郎くんは家業に専念しているように見えるものの、以前の明るさは失われ、夜も眠れなくなっていることを竹雄くんだけはしっかり気がついていたから。

万太郎くんが植物への情熱を断ちきれずに苦しんでいること。

その苦しみがかえって植物への情熱を駆り立ててしまうかもしれないということを竹雄くんは気づいたのでしょう。

さすが竹雄くん。

子供のころから万太郎くんの付き人として、万太郎くんのことを観察し続けてきただけのことはあります。

そして竹雄くんは万太郎くんの様子がおかしいことをタキさんに報告。

報告を受けたタキさんが打って出たまさかの秘策、それは万太郎くんと綾ちゃんを夫婦にして峰屋を支えるというものでした。

万太郎くんは東京で運命の人に出会い、綾ちゃんもまた職人の幸吉くんに想いを寄せ始めている、そんなタイミングでタキさんがまさかの秘策を打ち出してきました。

なお、綾ちゃんと万太郎くんは実の姉弟ではありません。

二人はいとこ同士。

綾ちゃんも幼いころにご両親を早くに亡くしタキさんに育てられていました。

そんな中、万太郎くんが病弱だったため、綾ちゃんを当主の姉として養子にし、万が一のときは綾ちゃんに婿を取ることをタキさんは考えていたようです。

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POSTED COMMENT

  1. ばなななち より:

    親の心、子知らずと言いますが
    親から見ると子供の役目は見えるが、心は見えない
    逆もまた同じことも言えますね…
    タキさんが守ってきた役目、タキさんと話し合った末の着地点がもう気になってしまいます!

    竹雄くんが万太郎くんのことを見ていたのはわかりましたが、
    万太郎くんがここまで竹雄くんを見ていて、背中を押すとは…!
    またらんまんが好きになってしまいました

  2. 丹善人 より:

    僕の義兄二人が、父の兄の子どもで、終戦時に両親がいなくなって、
    父が養子に引き取りました。もう1人の義姉含めて、現在も兄弟付き合い
    してますが、最初から事情を知らせていれば何の問題もない話。

    姉弟と思っていたのが、突然夫婦にさせられたのが、戦国時代の京極家。
    浅井3姉妹で、京極家に嫁いだ初が、なかなか子どもに恵まれず、
    多産系の妹、江が産んだ女の子を養女にもらい受けた後、嫡男に恵まれ、
    成人して夫婦にしてしまったけれど、夫婦仲はよくなかったらしい。

    将来夫婦にするつもりがあったのなら、最初から「許嫁」として
    育てていれば、当人達もそのつもりで育ったかも知れないのに。

  3. 還暦のたつお より:

     残念、「犬神家の一族」録画に失敗しちゃいました。再放送待ちです。この物語どうしても「ガンニバル」を思い出す。当主の役が倍賞美津子さんだし、高杉真宙さんが助清みたいな感じで出てくるしあと、「どうする家康」で柴田勝家役、「エール」にも出ていた吉原光夫さん、あと「らんまん」の幸吉役の笠原将さんも出ています。

  4. あさのあさみ より:

    きょうだい同然に育った可愛い孫達を手元において大事な家業を守らせる、タキさん、「なつぞら」の草刈正雄さんと同じことをやりました
    泰樹さんは、祥子ばんばでなく、とよさんに気持ち悪いことをと責められましたが、江戸時代に生まれ育ったタキさんには至極当然の考えだったと思います
    何をおいても峰屋を守り続けることだけを考えて生きてきたタキさんにとって、どーせ当主になるしかない、当主に生まれてきてしまったという万太郎くんの言葉は、自分の生きてきた全てを全否定されたようなショックだったと思います

  5. 還暦のたつお より:

    いきなり、いとこで夫婦になれと言われても。それは無理。万太郎さん竹雄君の気持ちさすがにわかっていた。それにしても綾さん何処へ。

  6. 名乗る程の者ではございません より:

    いとこ同士の結婚って「そりゃないわ~」と思うのが現代ではフツーだと思いますが、横溝マニアの私にとってはそれもアリかとふと思ってしまうのが恐ろしいところ、横溝作品は身近な血の繋がりが最後には惨劇の基盤になることが多いので
    先週今週とBSプレミアで放送の「犬神家の一族」もまさにそれ、まあネタバレは避けたいのでこれぐらいにしときますが
    そう言えば「おちょやん」「舞いあがれ!」とクセの強い役だった川島潤哉さん、犬神家の一族では第一の被害者で開始10分程度で出番終了、残念
    あと吉岡金田一探偵の下宿先のおばさん役が倍賞美津子さん、ドラマの中盤辺りで気づきました、「あぁ、母親の妹だからおばさんなんだ」という私は寅さんも大好きです

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