2021年11月15日(月)第3週「1942−1943」
あらすじ
昭和17年(1942年)。アメリカとの戦争に突入後、ラジオ英語講座は放送されなくなり、その代わりに日本軍の戦地での戦果が繰り返し放送されるようになりました。その頃、物資の不足によって庶民は日々の暮らへの負担が大きくなっていました。
一方、衣料品の製造や流通が統制される中で、軍服と国民服の需要が拡大。軍との取引があった雉真繊維には追い風が吹き、軍服と国民服の製造量を増やすため、千吉は工場を拡大することを検討していました。
そんな中、稔が岡山に帰省。資金調達を円滑に行うために、銀行頭取の令嬢と稔の縁談を進めていた千吉は、その縁談を稔に切り出しました。稔はその縁談を断るものの、安子と一緒になりたいという稔の願いを、千吉も美都里も受け入れはしません。
同じ頃、稔からの連絡が途絶え気落ちする安子は、雉真家からの和菓子の注文の電話を受けました。稔と会えることを期待した安子は、喜び勇んで雉真家を訪問。しかし、安子を迎えたのは稔ではなく、安子を冷たい目で見る美都里でした。
第6週以降の最新情報
カムカムエヴリバディ|感想あらすじネタバレトップページ
予習レビュー
前週の第2週は、安子ちゃんと稔くんが文通を始めるという、恋バナのピークのような描写からスタートしました。
しかし第3週は、稔くんに見合い話が持ち上がるという恋のピンチからスタートです。
第1週の最後の回、夏祭りの場面で勇くんが安子ちゃんに言いました。
雉真繊維の跡取りの兄(稔くん)と和菓子屋の娘では不釣り合いだ、と。
あの時の勇くんの言葉が、回収されるような展開になって来ました。
前週では、安子ちゃんに縁談が持ち上がったものの、なんとかそれは避けてとおることができました。
橘家には、愛する娘や孫娘に一方的に家の都合を押し付けるような人がいないことが幸福でした。
一方で、雉真家はどうなのか。
ブログ主は期待しています。
千吉さんは雉真繊維という会社を一代で築き上げてきた苦労人です。
だから、人の心がよくわかる人であろうと。
そして、稔くんや勇くんのような立派な兄弟の父親です。
稔くんの見合い話は、号泣場面とともに回収されることを期待しています。
感想
ネタバレあり:次週の月曜日
一週間後の月曜日の回で、今回描かれたエピソードのいくつかが回収されます。
まずは東京の大学を受験することになった勇くん。
学生でいれば兵隊になることもない。
そう言って勇くんは東京に旅立ちました。
おそらく勇くん受験に合格し、東京で大学生生活を送ることになるのだと思います。
しかし次週の月曜日、勇くんは徴収されます。
学生でいれば兵隊になることもないという勇くんのセリフは、そのような形で回収されます。
そして、今回の最大のテーマである、結婚したい安子ちゃんと稔くん。
その二人の結婚に猛反対する千吉さんと美都里さん。
この最大のテーマも次週の月曜日には完全に回収されています。
次週の月曜日、安子ちゃんの妊娠と出産が描かれます。
そう、安子ちゃんと稔くんは結婚できるのです。
しかし・・・
次週の月曜日、稔くんは出征します。
そして、次週の終わり頃か翌々週の初めに、稔くんが帰らぬ人となることが確定。
ブログ主はその後が心配です。
美都里さんの冷たい視線
稔くんを溺愛していた美都里さんは、間違いなく稔くんの娘をも溺愛することが予想されます。
実際、ガイドブックにるいちゃんらしき少女を美都里さんが抱きしめている場面の写真が掲載されています。
しかし、美都里さんの性格から考えて安子ちゃんを受け入れることはないかと。
愛する息子を見知らぬ女にとられた。
美都里さんならそんな感情も抱きかねない。
そしてこれはブログ主の予想なのですが、安子ちゃんと娘のるいちゃんが生き別れになってしまう展開には、美都里さんが関わってくるのではないか。
また、るいちゃんが岡山に息苦しさを感じて大阪に飛び出すのにも、美都里さんが関わってくるのではないか。
そんな気がしています。
そして、今回の最後に安子ちゃんに注がれた敵意むき出しの美都里さんの冷たい視線は、未来の悲劇のフラグのような気がしてなりません。
第6週以降の最新情報
カムカムエヴリバディ|感想あらすじネタバレトップページ
定一「これを貼った連中じゃろう・・・・・・・・。」
洋楽のレコードをかけることにはガラスを割る嫌がらせまであったんですね。
そういう時代だったのでしょうね。
自分の意思というものは持てない時代。
世の中が皆そうなのだから、異論をとなえると叱られてしまう若者たち。
歴史を知っている私たちからしたら、そんなふうにがんじがらめに守って来たもの全てが破壊されてしまうのに…と心が痛いですね。
嫁に対して威厳の塊の姑(まだ結婚してませんが)
令和の時代、姑は嫁に強く言えませんけど(笑)
明治生まれの僕の祖母は、長男が恋愛結婚した嫁とうまくいかなかったようです。
終戦時に長男が病死したあと、3人の子どもを家に残したまま嫁を追い出したらしいです。
で、跡取りの長男だけ残して他二人を他家に養子に出しました。
祖母の次男だった僕の父が子どもを育てると言うことで、自分も愛妻と一人娘を亡くしているにも関わらず、隣の家の娘と再婚しました。
なんとなく今後の展開が見えてきます。
たぶん追い出されるんでしょうね。
美都里さんは令和の基準に合わせたら批判されるべき対象なんだけど、戦前の昭和基準ならば常識の範疇だったのでは?家というコミュニティが至上とみなされ家の面子が時には大きな対立を生み、血は家の繁栄の手段の一つだったのかな?
それに岡山はその考えが強いエリアなのかな?家の内外の対立と複雑な血縁が事件の根底にあるのは金田一探偵作品によくある傾向だけど、「八つ墓村」「本陣殺人事件」「悪魔の手鞠歌」「獄門島」というメジャーな作品の舞台が岡山なので個人的にそう感じるのかなあ?
すいません、作品名間違えていました、手鞠歌ではなく手鞠唄でしたね
嗚呼、不覚!
横溝作品で一番好きな作品で、映画版におけるラストシーンは個人的には邦画の中でかなり名シーンだと思っているのに・・・
日本軍、フィリピン占領。ケチ兵衛さん本領発揮。勇君六大学受験?早稲田か慶應?「今は岡山を離れたい。」切ない男心。喫茶店受難の時代。代用珈琲、大豆等が使われたそうです。敵性音楽への嫌がらせ。同調圧力、日本人の最も醜悪な部品。稔君、見合い話への反発。取り敢えず第一ラウンドは雉真夫妻の圧勝。これから予想される嫌がらせ。「誰も知らない」で柳楽優弥に学校へ行く必要のない事をこんこんと説くYОUさんの恐ろしさが忘れられない。ある意味最大の山場、果たしてどうなる。
千吉さん…。稔くんの了解を得る前に、政略結婚ありきの計画をぶち上げてしまうとは…。
怖いのは戦後、雉真家が戦争に積極的に加担していたとバッシングを受け、没落してしまう可能性も十分あり得ることじゃないでしょうか?
その部分は「エール」でもかなり濃密に描かれています。
まだ戦後の詳細なストーリーはまだ描かれていませんが、私は個人的にその線が濃いように思います。
戦後安子が雉真家についていくわけではなく、金太さんについて行っているようなので。
金曜日の今後の予想としてブログ主さんが書かれていた通り空襲以降にヒロインの母親祖母のみならず雉真家の方々がどうなったか不明なのですよね、父親とジャズ喫茶のマスター、京都編に登場する吉兵衛さん奥さんの生存は判明していますが
平成以降の朝ドラで空襲におけるドラマメインキャストの生存率はかなり高くほぼ100%だったと思われましたが「エール」岩城さん以降はそうもいかないかもしれませんね
岡山空襲は「火垂るの墓」で描かれています、映画舞台は神戸ですが空襲のシーンは実際に高畑勲監督(「なつぞら」でイッキュウさんのモデルになった方)が岡山で体験されたことが基盤にあります
隣の倉敷空襲が水島地区の軍需工場エリアを狙った戦略的空襲だった(だから倉敷紡績の被災は比較的少なく戦後にクラボウやクラレとして発展しました)のに対し岡山市内は無差別空襲でしたので被災規模は市内の8割近くに及んだそうです